心のビタミン剤「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」(日テレ水曜夜10時)。お話が架橋に入っています。
憧れの雑誌「Russy」の校閲をすることになったコーエツこと河野悦子(石原さとみさん)。大喜びで仕事に取り組みます。しかし「得意な分野だから知ってる」ことが災いし、ミスを犯してしまいます。
落ち込む悦子。その落ち込み具合がハンパない。いつも全身バッチリおしゃれしているのに、髪はボサボサ、お化粧もせず、地味な服装でまったく元気がありません。
校閲部のみんなは心配します。悦子は落ち込みすぎて、二段のお弁当箱二段ともにご飯を入れてきてしまいます。その悦子のごはんの上に、藤岩りおん(江口のりこさん)が自分のおかずで顔を作って「キャラ弁風にしてみました。」と言います。真面目なりおんの精一杯の優しさに目頭が熱くなりました。
落ち込む悦子に幸人(菅田将暉さん)が夜景を見ながら言います。抜粋長くてすみませんが、あまりに幸人がいいことを言っていたので読んでください。
幸人「あそこに公園見えるでしょ。昼間は子供たちがいっぱい遊んでるんだけど、あの公園ができてから今まで遊具のせいで事故が起きたり子供たちが怪我をしたこと1度もないんだって。それって当たり前みたいだけど、遊具が安全に使えてるのは子供たちがいな
くなってから、こんな風に点検している人がいるからなんだって。(取材ノートを見せながら) 遊具が錆びついて亀裂が入ったりしてないか、腐食したりしてないかを確認して子供たちが公園で遊ぶ安全を守ってる
んだよ。電車もそうだよ。こうやって毎日どこかの線路で枕木や砂利の交換が行われててさ、この人たちのおかげでそれで電車は安全に走れている。それからあの橋もそう。高さ120メートルだって。知らない うちにボルトがゆるんで橋が落下したら大事故になる可能性があるから定期的に点検してるんだって。それから、これ は電力を運ぶ高圧線の点検してる。電線の劣化やショートの原因になる鳥の巣なんかができてないかを調べるんだって。 でもなかなか気づかないよね。公園の遊具
も橋や線路や電線も、知らないうちに点検してくれてる。だから町中の電気がつく。子供たちが安全 に公園で遊べる。電車に乗れる。橋を渡れる。全部当たり前に思えることだからいちいち喜んだりしないし、いつ誰が点検しているかなんて考えもしないと思うけど、どれもすごい仕事だって思わない?当たり 前のことを当たり前だって思えるのは、それを影で守ってくれてる人達がいるからなんだよね。」 悦子「本当にそうだね。なんでこんな当たり前のこと忘れちゃってたんだろう。」
幸人「それでいいんだと思うよ。メンテしてる人達の存在を忘れるぐらい当たり前に提供する。それが当たり前を作ってる人達の目指してることだと思うから。当たり前を作ってる人達。」
悦子「これ全部幸人君が調べたの?」
幸人「うん。実はこれをまとめて本にしようと思って。」
悦子「いい。いい。すっごくいい。これ絶対すごい本になる。私が保証する。」
幸人「ありがとう。でも言っとくけどえっちゃんのおかげだからね。えっちゃんが俺の小説を校閲してくれて、そのえっちゃんと知り合えて、初めて校閲っていう仕事に興味を持った。他にもこんな仕事があるんじゃないか。日の当たらない場所で輝いている人達がいるんじゃないかって。だから俺この本作ろうと思ったんだよ。えっちゃん、俺えっちゃんに出会えて本当によかった。おおげさかもしれないけど、生まれてきてくれてありがとーって言いたいぐらい。」
(途中ちょいちょい省略しています。)
本当にそうですね。地震があって電気やガスや水道がとまると、初めていつもはなんて便利だったんだろうかということに気がつきます。
世の中のすべての仕事に意味があるのではないでしょうか。すべての仕事はきっと誰かのためになっている。目立つことのない地味な仕事かもしれない。でもそのおかげで快適に過ごすことができる人がいるかもしれない。喜んでいる人がいるかもしれない。
そういう意味では仕事に上も下もない。すべての仕事は価値のあるものなのです。
幸人のおかげで自信をなくしていた悦子は復活します。今まで価値を見い出すことがことができなかった「校閲」という仕事に誇りを持つことができました。そしてこう言います。
もしかして電気がつくの当たり前だと思ってませんか。電車が走るの当たり前だと思ってませんか。ま、私も昨日まで思ってたんですけど。電気がつくのも電車が走ってるのも私達の見えないところで事故が起きないように点検してくれている人達がいるからなんです。私達校閲もそんな当たり前を作る仕事をしています。中略。私達にも当たり前を守らせてください。
悦子のとことんやり抜く性格は校閲の仕事に向いていると思います。悦子のおかげでまわりの人の校閲に対する見方も変わっていきました。
悦子の明るさ、まっすぐさには人を変える力があります。なかなかあそこまではできませんが、見習いたいものです。
愛子は自分の置かれている環境に不平・不満を言いがちです。もっと感謝の気持ちや誇りを持って前向きに生きなければいけないと思いました。
やっと校閲の仕事の素晴らしさに気がついた悦子に朗報が!
来週は最終回です。悦子はどうするのか、もしかして校閲部に残るのか?楽しみです。
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