ドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」(TBS金曜夜10時)。最初はタワーマンションの奥様のカースト制度のお話かと思っていました。「心がゆがむから見るのをやめろ。」という家族の反対を押し切って、どうしても見てしまうドラマです。
いつの間にかお話は、亜紀(菅野美穂さん)の夫・健一(ココリコ田中直樹さん)の過去の話に。マンションの上の階に住む謎の女佐々木弓子(松嶋菜々子さん)が、実は亡くなったと聞いていた健一の元妻でした。そして健一の連れ子和樹(佐野勇斗君)の母親だったのです。松嶋菜々子さんの迫真の演技が怖いです。
第8話は何といっても、がんちゃんのセリフがやばかったです!
亜紀の幼なじみの生方航平(三代目J soul brothers 岩田剛則君・通称がんちゃん)は勤める体操教室の生徒の保護者(亜紀)と不倫しているというデマの噂を流されてしまいます。体操教室を去り、実家に戻る前に亜紀に会います。一緒に食事をして口に肉を入れすぎてセリフをしゃべれなくなっているがんちゃんに、萌えます。亜紀に(海外だったら)「どこに行ってみたい?」と聞かれ航平が言います。
「スウェーデンで世界で一番きれいな満月を見る。スウェーデンでは海にうつった月の道をムーンガータって呼ぶんだ。その道を歩いて行くと、ここじゃない別の世界に行けそうな気がしない? 中略
本当に俺と行かない?月の道でも何でも、亜紀さんの見たいもの見せてあげるから。未来がどうなるとか保証はできないけど。でも俺は絶対に泣かせたりしないから。」
「はい。行きます!」と愛子と娘のはなちゃん(17歳)が同時に即答していました。がんちゃんになら、すべてを捨ててもついて行く!?
とここまで書いたところで公式HPに「挫けそうになった時、心の支えに 生方航平のメッセージ」という印象に残ったセリフや場面を写真と共に振り返るという神ってるコーナーを発見しました。癒されます。
家族をかえりみない健一に愛想をつかした亜紀が離婚届を書いてしまいます。それを見た亜紀の母・三田久美子(烏丸せつこさん)が健一に言います。
家族だからほったらかしても心が通じるなんて思いあがりだよ。毎日愛情込めて手入れして、ほころびがあったら繕って、やっと何とか家族でいられるんだよ。
昔家族を捨てて出て行ったダメな母親だった久美子です。自分への後悔の気持ちも込められているのでしょうか。説得力があります。そうそう、ちゃんとお手入れして、言葉にしないと伝わりませんよ。そこのだんな。
亜紀は13年間専業主婦で子育てをしてきました。夫・健一と仲直りした時にこう言います。
私この13年間お母さんしかやってこなかったけど、でもそれってきっと世界中を旅するのと同じくらい楽しくて幸せな13年間だった。
専業主婦で子育てをしていると、ふとした瞬間に社会から取り残されているような感覚におちいることがあります。バリバリ仕事をしている人を見たりすると、自分の人生は本当にこれでよかったのだろうかと思ったりします。
愛子もそうでした。でも亜紀の言葉を聞いて本当にそうだなとしみじみ思いました。子育てはそれはそれで何にも代えがたいものなのです。
夫婦の仲はなんとか丸くおさまりました。でも長男和樹の心はまだ閉ざされたままです。
健一と弓子が昔犯した罪とは何なのか?連続幼児誘拐事件の犯人は一体誰なのか?いろいろと気になります。
愛子の友達は「誘拐犯はがんちゃんなんじゃない?」と言います。いや、それは絶対ないでしょ。
第8話を見逃した方は来週金曜日まで民法公式TVポータルTverで見ることができます。