不登校の巡業!?
不登校児はみな同じルートをたどる
息子の秀明が中1の冬に不登校になり、原因がわからなかったのでまず病院へ行った。
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①近所の内科・小児科。
②その次にアレルギーでお世話になっている遠くの小児科。
③その次に、大きい病院の小児科。発達障害グレーゾーンではないかと聞いてみたが、否定された。
この3つでは、まったく原因がわからなかった。秀明はこういうところに行くとハキハキ明るく受け答えをして、まったく不登校児に見えないのである。いいのか悪いのか。
④次は、お腹の調子が悪かったので、小児専門の大きい病院。
ここでは血液検査・検便・レントゲンなどしてもらい「過敏性腸症候群」と診断された。ポリフルというお薬を処方してもらい、これを飲むと調子がいくぶんいいようで、しばらくの間はお守りのように服用していた。がそれ以上のことは何もなかった。
並行して、カウンセリング的なアプローチも進めた。
⑤学校の担任の先生
⑥スクールカウンセラー
⑦心の診療所
ここでも明るい秀明は「忙しすぎたんですね。今の子はみんな忙しすぎるんです。」で、もう来なくてよいと言われた。
⑧市役所の子育て相談
⑨不登校児保護者の会の講演会
⑩母親である私が原因かもと、私もカウンセリングを受け、さらに家族全員でカウンセリングを受けた
どこに行っても誰に相談しても、暗闇の中を手探りで歩いているようで、原因も理由も解決策もまったくわからなかった。ただ話を聞いてもらい、少し気持ちが楽になるだけだった。
⑪今は小さい精神科にカウンセリングに通っている。
ここは先生が上手に話し相手になってくださるのがよいのと、診断書が必要になった時のために通院している。投薬してもらいたかったが、先生の方針で子供にはなるべく薬を出さないとのこと。これという病名をつけることができないと言われた。一応「適応障害」ということになっている。
⑫ネット、本、YouTubeなどの「不登校」に関する情報も片っ端から読みあさった。多くは、原因は家庭環境が悪いとか毒親だというものだった
結局、不登校の問題はどこへ行けば解決するのか、本当のところは誰にもわからない。
「不登校」ってなんだろう?
カウンセラーに「あなたは毒親ですよ。」と言われたこともあった。うん、私が毒親なのかもね。(開き直り)
楽になるどころか、帰ってきて落ち込んだり、傷ついてずっと病んでしまうことさえあった。
もしかしたら、あるところで運命の出会いがあって「学校へ行くことができるようになりました!」という人もいるかもしれない。
起立性調節障害などの病気が見つかり、適切な治療で元気になる場合もある。
しかし大多数の不登校児とその保護者は、私たちと同じようなルートを同じようにまわって、今もなお何もつかめずにいる。この無駄な時間と労力をついやす巡業、どうにかならないだろうか。
※この物語は、事実に基づきフィクションをおりまぜています。
多くの不登校で悩むお子さんや親御さんの心の支えになればと思い、ここに息子の不登校の軌跡を記す決心をしました。
不登校に関してはまだまだ認識が広まっておらず、多くの親子が誰にも話すことができずに日々悩んでいるのが現状です。
この物語を通して、日本の教育・医学・栄養学に新しい風が吹きますよう。