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「脳の栄養力アップで不登校・ひきこもりは治る!」鈴木邦明著要約・感想

「もっと早く、この本に出会っていれば.。」息子の秀明が中1の冬から不登校になっており、本書を読んだ時そう思った。「いいえ、まだ間に合います!」と表紙に書かれていた。

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どういうことだろうか。     

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2017年、秀明が学校へ行けなくなり、それから転校して半年行ってまた行けなくなり、高校へ入学して半年行ってまた行けなくなり、と行ったり行かなかったりを繰り返して、もう5年も経ってしまった。

 


本書は2009年に出版されている。私が本書を読んだのは今年2023年だ。「もっと早く本書に出会っていれば、秀明はこんなに長い間苦しまなくてよかったかもしれない。」と思った。しかし、今出会うことができた。「そうだ。5年も無知な時間を過ごしてしまったけれど、今知ったおかげでこの先の長い時間は元気に過ごすことができるかもしれない!」

著者の鈴木邦明氏は漢方薬局を営む薬剤師だ。

不登校の原因は、脳の栄養不足だという。

「脳の栄養力アップで不登校・ひきこもりは治る!」鈴木邦明著(メタモル出版)要約・感想

 

STEP1 カウンセリングという落とし穴

筆者は多数の経験を元に、不登校は脳の栄養不足であるという。

例えば、酒に酔った状態の人にカウンセリングをしてもなんの意味もない。

栄養不足で脳が正常に働かず、混乱している状態の人にカウンセリングをするのもまた意味がないといえる。

 

しかし現在の不登校児は一般的には心の問題・家庭の問題とされ、まずカウンセリング・精神科的アプローチをしていくことが主流となってしまっている。

 

STEP2 脳のシステムを知らないから不登校やひきこもりが治らない!

子供は脳の栄養不足から情緒的混乱におちいり、得体のしれない不安感に襲われる。不安から身を守るため学校へ行くことができないが、本人にもそういった事情がわからないため、行けない理由が曖昧でわからない。

 

そこに親や学校からの「学校へ行きなさい。」という登校刺激が、さらなる混乱をまねく。そして自分のことを理解してもらえないと、ひとり自分の殻にこもっていく。

 

脳の栄養不足から、学校へ行くことになんらかの危険があると思い、脳は危険を察知すると扁桃体から視床下部へ信号を送る。そして視床下部は交換神経に信号を送る。交感神経が緊張すると「戦ったり、逃げたり」するために心臓が活発に動き、筋肉に大量の血液が送られる。その時、消化吸収の働きは止まっている。

 

通常は危険が去ると、リラックスモードに戻るが、不登校の親子は常に不安にかられているため、体の緊張がほぐれることがなく、いつも疲れ、腹痛や吐き気を訴えるようになる。

 

STEP3 脳のシステムに基づいたアプローチ

脳の栄養不足の原因は、食事量や偏食、ファストフードやコンビニ食、お惣菜、冷凍食品などのジャンクフード、ジュースやお菓子アイスクリームなどの嗜好品などである。

 

不登校やひきこもりの人は胃腸の弱い人が多い。子供のころ乗り物酔いに悩まされた人は注意が必要。

 

また食後すぐに動かないなど、いくつか注意点もある。

 

脳の栄養不足を改善するためにはまず第一に食生活の改善が必要である。

オススメの食事は、

具だくさん味噌汁

納豆

玄米

果物

である。いくつか注意点があるので本書を参照してほしい。

 

筆者は漢方薬局の薬剤師であるので、さらに肝臓加水分解物の栄養剤酵素漢方を処方することもあるそうだ。

 

不登校が長期化すると子供は「自分はダメなヤツだ。」とネガティブな感情で苦しむことになる。

 

家族以外とのかかわりを避けることにより、「生きるチカラ」を育む機会がなくなる。できるだけ家族以外の人とかかわる機会を持つようにこころがける。

 

症例集。

 

STEP4 脳のシステムを修復する

「やる気、意欲」といった感情のもとはドーパミン、「ほのぼの」とした感情のもとはセロトニンである。ドーパミンやセロトニンは、アミノ酸からつくられるが、そのとき酵素ビタミンミネラルといった様々な十分な栄養素が必要になる。

 

糖の摂り方に注意する。

 

 

ドーパミンやセロトニンは必要な時に放出されるが、その出口の働きをつかさどるのは脂肪酸であり、一定以上不飽和脂肪酸であることがのぞましい。不飽和脂肪酸は魚類に含まれるDHA・EPAえごま油亜麻仁油オメガ3)などである。

 

体内の細胞は、細胞膜で囲まれており、その細胞膜は栄養を取り入れたり、ゴミを捨てたり、細菌などが入らないような働きをしている。この膜は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸で作られている。

 

細胞膜を柔らかくするためには、DHA・EPAがよい。それらの不飽和脂肪酸は錆びやすいのでいくつか注意が必要である。

 

人工の脂肪酸、ショートニング・マーガリンなどのトランス脂肪酸、植物油脂はできるだけ避ける!!(油についてはまた今度詳しく記事にしたい。)

 

脳の働きを悪くする、市販の飲料とお菓子をやめる。

 

しっかりとしたすべての栄養(アミノ酸や酵素、ビタミン、ミネラル、核酸などを含む)を摂る。

 

充分な栄養を補い、情緒の混乱が落ち着いてきたころ、カウンセリングや適切な登校刺激を行う。

 

鈴木氏が不登校やひきこもりの人に提案するのは

1  食生活をシンプルなものに変える。(具体例あり)

2  滋養強壮剤やビタミン剤、健康食品やサプリメントで栄養を補う。

3  漢方薬で自律神経症状に対処する。

 

の3つで、不登校の2割は解決する。

 

感想とまとめ

この本を読んだとき、目から鱗が落ちた気がした。

それまでいろいろ不登校について調べ、結局「親、特に母親の育て方に問題があり、不登校は心の問題だ。」という説がほとんどだからだたからだ。

 

鈴木氏は、脳の栄養の問題と言い切っている。

鈴木氏も先にレビューした、藤川徳美医師、今西康次医師と同様にビタミン、ミネラル、油については同意見である。

 

タンパク質の重要性は藤川・今西医師は大変重要視している。

 

わたしたちは有益なこれらの情報を得ることができる。

 

今も完全には解明されていない不登校について、アプローチする方法をこれからも考えていきたい。

 

秀明は魚介アレルギーのため生まれてから18歳まで、ほとんど魚を食べてこなかった。食べられるのはツナ缶とちくわぐらいである。

この本を読んで2023年3月から鈴木先生の漢方薬局神仙堂のDHA・EPAのサプリメントを飲んでいる。他の本によると、ずっと魚を食べてこなかった人は変化が出るのに9か月かかるとのこと。

 

そろそろ9か月。最近「変わりたいと思っている。」など前向きな発言が増えてきた気がする。

wakakusa.sokoniirudakedeii.com

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※この物語は、事実に基づきフィクションをおりまぜています。 多くの不登校で悩むお子さんや親御さんの心の支えになればと思い、ここに息子の不登校の軌跡を記す決心をしました。 不登校に関してはまだまだ認識が広まっておらず、多くの親子が誰にも話すことができずに日々悩んでいるのが現状です。 この物語を通して、日本の医療・教育に新しい風が吹きますよう。