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不登校、出席日数という呪い。⑩

出席日数という呪い

「出席日数が危ないんです。」

息子の秀明が中1の冬に不登校になった。私立の中学校に通っていた。

担任の先生の方から初めて電話がかかってきて、様子を心配して連絡をくださったのかなと思ったら、  

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内容は出席日数のことだった。

出席日数が足りないと、留年してしまう。3年生の場合は卒業できない。

例年、この問題で苦しむ生徒、親子が秋から冬に出現する。

不登校で学校へ行くことができないと、出席日数が少なくなってしまう。

私立中学の場合

公立の中学校は、基本的に出席していなくても卒業することができる。年に何回か校長先生と面談などはあるが、生徒の状態にあわせてかなり臨機応変に対応してもらえる。

小学生・中学生は学校へ行けないから卒業できないということはない。学校に行ってなくても卒業することができるのだ。

なので不登校児の保護者の方は、その点については心配する必要はない。

しかし私立中学校の場合は、進級や卒業には出席日数が必要になってくる。

 

不登校の子供は学校へ行くことができないということで、悩んでいる。一般的には普通に通学することがいいことということがわかっているから。ただでさえ学校へ行けない自分を責め、苦しんでいるのに、そこにさらに「出席日数」という大きなおもりがおおいかぶさる。

親も進級や卒業がかかってくると、必死になってしまう。私もそうだった。私は子供が「行きたくない。」と言う時は、子供にもよるが基本的には休ませる方針だった。ところが出席日数の話が出てからは、ちょっと様子が変わった。息子をお友達と一緒に進級させてあげたいという思いから、なんとかして学校に行かせようとしてしまった。

 

学校へ行くことができるのなら、とっくのとうに行っている。出席日数と言われても行けないものは行けないのである。

 

私立の場合、校風というものがあるのでやむをえないこともあるのかもしれないが、公立中学が通わなくても卒業できるなら、義務教育の間、なんとかならないだろうか。

 

秀明は中2の秋に、もう登校するのが無理そうだったので、籍を公立中学校へ移し、実際には私立の通信制校に転校した。

しかしフタを開けてみたら、同じ学校の他の不登校の生徒は中3までは進級することができ、卒業もしていた。

実際どんな様子か、保護者の口コミなどを調べてみてもいいかもしれない。

高校3年生の場合

高校3年生で学校へ行けない時は、ちょっと深刻になってくる。卒業できなければ、卒業後の進路、就職や大学・専門学校への進学にも影響してしまうからだ。

もし進学先が決まっても、卒業資格をもらえなかったら進学することはできない。そうなると親子は、出席日数のことでとても悩み苦しむことになる。

 

ITが発達して、会社でもリモートが多くなった現代、本当にそんなに出席日数は重要なのだろうか。心身の状態がすぐれず、家で勉強していたのではだめですか?

 

不登校サイドの勝手なわがままな言い分かもしれない。しかし不登校の生徒が急増している今、この問題で苦しむ生徒が増えることは明確である。現に毎年たくさんの生徒がこの問題で苦しんでいる。

 

「出席日数」をどのように捉えたらよいか

現実問題、卒業できたとして、その先の進学先・就職先で通うことができるかどうかはわからない。私立中学生の場合、中学校はなんとか卒業できても、高校にも行くことができず結局高校で留年することになってしまうこともあるだろう。

 

どう考えればよいのだろうか。

 

最も優先されるべきは、「子供の心身の健康」。

その次に、「子供の思い」。

 

子供自身が将来どうなっていきたいと思っているのか。

 

「卒業する」「大学に入る」ということを目標にするのではなく、

「どのように生き」「何をしたいのか」を指標に生きていくことが大切なのではないだろうか。

 

親は子供を思うばかりに必死になりがちだが、深呼吸して冷静な判断をするべきなのだろう。なかなか難しい問題ではあるが・・・。

 

「出席日数は子供(別の個体)の問題である。」と、親である自分自身と分離して捉えることができるだろうか。

wakakusa.sokoniirudakedeii.com

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※この物語は、事実に基づきフィクションをおりまぜています。

 

多くの不登校で悩むお子さんや親御さんの心の支えになればと思い、ここに息子の不登校の軌跡を記す決心をしました。

 

不登校に関してはまだまだ認識が広まっておらず、多くの親子が誰にも話すことができずに日々悩んでいるのが現状です。

 

この物語を通して、日本の教育に新しい風が吹きますよう。